香港の日系企業数はこの10年でどう変わったか?在留邦人数・他国との比較(2016〜2025年)
香港政府の調査によると、日本に親会社を持つ在香港企業は2025年に1,550社でした。10年前の2016年(1,376社)から約13%増えています。ただし2023年まではほぼ横ばいで、増えたのはこの2年です。
一方、香港に住む日本人(在留邦人)は、2016年の26,088人から2025年は23,228人へ約11%減りました。会社は増えても、人は増えていません。
他国と比べると、2023年以降は中国本土・米国・英国・シンガポールの企業もそろって増えています。その中で日本の伸びは最も小さく、2025年には米国と同数になりました。

香港の日系企業数と在留邦人数の推移(2016〜2025年)
日系企業数は2016年から2023年まで1,376〜1,413社の範囲でほぼ横ばいで、2024年と2025年の2年間で147社増えました。在留邦人数は同じ10年でほぼ一貫して減り、2016年より約11%少なくなっています。
年 | 日系企業数(社、6月時点) | 在留邦人数(人、10月1日時点) |
2016 | 1,376 | 26,088 |
2017 | 1,378 | 25,004 |
2018 | 1,393 | 25,705 |
2019 | 1,413 | 24,205 |
2020 | 1,398 | 23,791 |
2021 | 1,388 | 24,097 |
2022 | 1,388 | 23,166 |
2023 | 1,403 | 22,930 |
2024 | 1,430 | 22,877 |
2025 | 1,550 | 23,228 |
出典:日系企業数は香港政府「香港域外に親会社を有する在香港企業に関する年次調査」(数値は在香港日本国総領事館「日本・香港関係 7つの豆知識」掲載のもの。2024年以降は十の位で四捨五入)。在留邦人数は外務省「海外在留邦人数調査統計」
他国の企業数の推移(2020〜2025年)
2023年以降、主要5か国・地域はどこも企業数が増えていますが、日系企業の増加率は他と比べると高くありません。
年 | 中国本土 | 日本 | 米国 | 英国 | シンガポール | 全地域の合計 |
2020 | 1,986 | 1,398 | 1,283 | 665 | 453 | 9,025 |
2021 | 2,080 | 1,388 | 1,267 | 667 | 449 | 9,049 |
2022 | 2,114 | 1,388 | 1,258 | 655 | 463 | 8,978 |
2023 | 2,177 | 1,403 | 1,273 | 641 | 477 | 9,039 |
2024 | 2,620 | 1,430 | 1,390 | 720 | 520 | 9,960 |
2025 | 3,090 | 1,550 | 1,550 | 770 | 590 | 11,070 |
出典:香港政府「香港域外に親会社を有する在香港企業に関する年次調査」(各年のプレスリリース)。単位は社、各年6月時点。2024年以降は十の位で四捨五入された数値です。
コロナ期の2020〜2023年は、中国本土とシンガポール以外はほぼ横ばいか微減でした。2023年以降はどの国・地域も大きく増えていますが、日本は+10.5%(2023年から2025年の増加率)で、全体(+22.5%)の半分程度にとどまります。
香港域外に親会社を有する在香港企業全体に占める日本の割合は2020年の15.5%から2025年は14.0%に下がりました。中国本土は22.0%から27.9%に上がっています。
2025年は日本と米国が1,550社で並び、中国本土に次ぐ2位でした。
香港の日系企業は増えていますが、他の主要な国・地域の企業はそれ以上に増えています。
この統計を見る上での注意点
調査を行う香港政府統計処の報告書では、親会社を「香港域外で事業を行い、香港の事務所に対して最終的な経営支配権を持つ会社または組織」と定義しています。そのうえで、次の会社は対象外と明記されています。
親会社も香港にある会社
香港域外の持株会社が事業を行っていない会社
域外からの出資があっても、実態は香港発祥の会社
個人が所有する会社についての明文はありませんが、親会社の定義が「会社または組織」であるため、日本人個人が直接保有する香港法人はこの統計の対象外と考えられます。BVIなど事業実態のない持株会社を通じて保有する場合も、上記の2つ目に当たります。
ほかに、次の点にも注意が必要です。
香港には、会社が地域統括会社・地域事務所・現地事務所であることを政府に届け出る義務がありません。そのためこの調査は、前年の調査結果、商工会議所、会社登記所の情報などから作った名簿をもとにしており、すべての会社を網羅しているわけではありません。
基準日は毎年6月の最初の営業日です。
対象は地域統括会社、地域事務所、現地事務所の3種類です。
以上のことから、日本人が関わる香港法人の実数は、この統計の1,550社(2025年)よりも多いと考えられます。
まとめ
日本に親会社を持つ在香港企業は、2016年の1376社から2025年には1550社に増えました。ただし増加はほぼ2024年以降です。
在留邦人は同じ期間に26,088人から23,228人へ約11%減っています。
2023年以降、香港の外資系企業はどの国・地域も増えていますが、日本の伸びは主要5か国・地域で最も小さく、2025年には米国と同数になりました。
この統計は親会社(会社または組織)がある企業が対象で、日本人個人が設立した香港法人は含まれないと考えられます。



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